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健康コラム

リハビリ

誤嚥~飲み込み機能と誤嚥のしくみ~

豊浦愛広苑 通所リハビリテーション
[掲載日]2017.1.4
今回は飲み込み機能と誤嚥性肺炎について紹介します。
「なぜ高齢になると肺炎になりやすいの?」
日本の死亡原因の中で肺炎がなんと3位ということをご存知ですか?
高齢になるとその比率は上昇します。
高齢者の肺炎には飲み込み機能の低下が背景にあります。
一見食欲不振と思われる症状には誤嚥(ごえん)もしくは誤嚥性肺炎が潜んでいて、
食べられない場合があります。
「摂食・嚥下(飲み込み)機能とは」
食物が認知され、口・のど・食道を経て胃に至るまでのすべての過程をいいます。
「誤嚥(ごえん)とは」
咳をすることや飲み込むことがうまくできなくなり食べ物や唾液が気管に入ることを指します。
その時にお口の中のウィルスや細菌などが一緒に入ると肺炎を引き起こす場合があります。
これを誤嚥性肺炎といいます。
またこの肺炎は夜間寝ている時、知らない間に起こることもあります。
「高齢になるにつれて」
・歯が少なくなる
・飲み込みの反射が遅くなる
・咳の反射が出にくくなる
・咳の勢いが弱くなる
・のど仏の位置が下がり、飲み込む時にのど仏の上がる量が減り、食べ物がのどに残りやすくなる
・唾液が少なくなる
これらの特徴のため加齢に伴い摂食・嚥下障害、しいては誤嚥性肺炎を引き起こしやすくなるのです。
「肺炎を予防するためにできること」
いつまでも美味しく・楽しくお食事ができるために日常から気をつけたいことを2つ紹介します。

① 食事で気を付けたいこと
・いすに深く腰掛け、正しい姿勢で食べる
・テレビを見ながらなどの「ながら食べ」は避ける
・急がず、ゆっくり食べる ・硬いものは軟らかく調理したり、小さく切って食べる
・お口にたくさん含まず、少しずつ口の中に入れてよく噛む
・口の中のものを飲み込んでから、次のものを口に入れる
② お口の中を清潔に保つこと
虫歯や歯周病などの治療も怠ってはいけません。
入れ歯の不具合はありませんか?歯医者さんに定期受診するようにしましょう。
お口の中を快適にすることでお食事や会話も楽しくなります。
歯磨きなどをおろそかにせず、お口の中を清潔にすることを心掛けましょう。

これからますます寒くなり、風邪や様々な感性症も流行するので合せて、手洗い・うがいも徹底しましょう。
豊浦愛広苑 通所リハビリテーション / 言語聴覚士 渡邊 知佳子
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