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健康コラム

食生活

食中毒を予防するには

相川愛広苑 通所リハビリテーション
[掲載日]2016.06.01
まず食中毒というのは「飲食を起因として主に消化器症状を伴う健康障害」のことを言います。
消化器症状としては、嘔吐や下痢、発熱、中には麻痺症状などがあげられます。

食中毒はさまざまな種類がありますが、原因物質よって分けられ、
腸管出血性大腸菌やサルモネラ菌、コレラ菌のような細菌によって発症する細菌性食中毒、
ノロウイルスのようなウイルスによって起こるウイルス性食中毒、
毒キノコや魚介類の有毒プランクトンの毒素を体内に蓄積したフグや貝類を
食したことなどにより起こる自然毒食中毒、
農薬や有機水銀のように比較的毒性の強い毒物あるいは劇物の誤用により発症する化学性食中毒があります。

食中毒の原因としては、大きく、飲食物からの感染と、ヒトからヒトへの感染の2つに分けられます。
例として
飲食物からの感染は、加熱不十分の食品や温度管理が不適切な場所にあった食品を食べた場合など、
ヒトからヒトへの感染というのは、感染者の嘔吐物や便を触ってしまった場合や、
咳や飛沫からの空気感染などがあります。

では、食中毒予防の為にはどうしたら良いのでしょう?
食中毒予防には、 「 (1) つけない、(2) 増やさない、(3) やっつける 」 という3原則があります

(1) つけない
「つけない」は細菌を食品につけないこと、手洗いが挙げられます。
手にはさまざまな雑菌が付着しています。
食中毒の原因菌が食べ物に付かないように、次のようなときは、必ず手を洗いましょう。
 ・調理を始める前、生の肉や魚、卵などを取り扱う前後
 ・調理の途中で、トイレに行ったり、鼻をかんだりした後
 ・おむつを交換したり、動物に触れたりした後
 ・食事を摂る前、残った食品を扱う前
また、生の肉や魚などを調理したまな板などの器具から、野菜などへ菌が付着しないように、
使用の都度、きれいに洗いましょう。

焼肉などの場合には、生の肉をつかむ箸と焼けた肉をつかむ箸は別のものにしましょう。
食品の保管の際にも、他の食品に付いた細菌が食べ物に付着しないよう、
食べ物は密封容器に入れたり、ラップをかけたりすることが大事です。
(2) 増やさない
「増やさない」は低温で保存することです。
細菌の多くは高温多湿な環境で増殖が活発になりますが、10℃以下では増殖がゆっくりとなり、
マイナス15℃以下では増殖が停止します。
食べ物に付着した菌を増やさないためには、低温で保存することが重要です。
肉や魚などの生鮮食品やお総菜などは、購入後、できるだけ早く冷蔵庫に入れましょう。
なお、冷蔵庫に入れても、細菌はゆっくりと増殖しますので、冷蔵庫を過信せず、早めに食べることが大事です。
(3) やっつける
「やっつける」は細菌をやっつけるためには加熱処理が有効です。
ほとんどの細菌やウイルスは加熱によって死滅しますので、肉や魚はもちろん、野菜なども加熱して食べれば安全です。
特に肉料理は中心までよく加熱することが大事です。目安は中心部の温度が75℃で1分以上加熱することです。
ふきんやまな板、包丁などの調理器具にも、細菌やウイルスが付着します。
特に肉や魚、卵などを使った後の調理器具は、洗剤でよく洗ってから、熱湯をかけてると殺菌できます。

以上が食中毒3原則です。
気温が上昇するにつれて、細菌が繁殖しやすくなる為、これらの注意点を踏まえ、元気に過ごしましょう。

相川愛広苑 通所リハビリテーション/管理栄養士 信田 綾美
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