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健康コラム

リハビリ

「嚥下性肺炎」について

アクティブデイしばた緑町(デイサービス)
[掲載日]2016.03.02
今回のテーマは「嚥下性肺炎」についてです。
日本人の死亡原因の第3位は肺炎ですが、
中でも高齢者の肺炎の70%以上が嚥下性肺炎(誤嚥性肺炎)によるものとも言われています。

食べ物や飲み物をごっくんと飲み込む動作を「嚥下」と言い、
この嚥下がうまく行かずに気管や気管支に入ってしまうことを誤嚥と言います。

誤嚥により唾液に含まれる細菌や食物が気管や気管支に入り、細菌感染して発症するのが嚥下性肺炎です。

誤嚥は老化により起こりやすくなり、睡眠中に唾液が気管に流れ込んでしまっていることも多いようです。
また、脳卒中の後遺症などにより嚥下がうまくいかなくなり、
一見普通に食事をしているようでも、気管支に食べ物が入っていることも多いようです。

では、嚥下性肺炎を防ぐには・・・

・口腔ケアをしっかりと行う
・食事時の姿勢に気をつける(できるだけ座位または少しでも上体を高くする)
・食後すぐに横にならない(食後1~2時間は座位を保つ)
・口腔体操を行う

などがあります。

ここでは、デイサービスで行っている口腔体操を紹介したいと思います。

1.首の運動
(1) 後ろに振りかえるようにしてゆっくりと首を左右に動かします(5回)
(2) 左右に傾けます(10回)
(3) 前後に倒します(10回)
(4) ゆっくりと左回り、右回りに回します(5回)

2.肩上げ下げ
(1) 鼻から息を吸いながらゆっくりと肩を持ち上げます「スー」
(2) 口から息を吐きながら肩をストンとおろします「ハー」(10回)

3.肩回し
(1) 前回し(10回)
(2) 後ろ回し(10回)

4.口の開閉
(1) 口を大きく開けて、「あー」「いー」「うー」と
  ゆっくり口を閉じる(3回)

5.舌の運動
(1) 舌を上下に出します(3回)
(2) 左右に動かします(3回)
(3) 唇をゆっくりなめます(左回り⇒右回り)(3回)
(4) 舌を鳴らします(3回)


6.頬の運動
(1) 左の頬に空気をためます
(2) 右の頬に空気をためます
(3) 両頬に空気をためます
(4) 「ヴァ」と大きい音が出るように
  両手で頬のふくらみをつぶします(3回)

7.唾液分泌マッサージ
(1) 耳下腺マッサージ(両頬~耳にかけて)
(2) 顎下腺マッサージ(あごの骨の内側の柔らかい部分)
(3) 舌下腺マッサージ(あごの真下)

8.深呼吸
(1) まずは腹式呼吸を行います。手をお腹の上に置き、
  お腹が膨らむのを感じながら鼻からゆっくり息を吸いましょう
(2) 次に口をすぼめてゆっくり息を吐き、お腹がへこむようにします(3回)
*吸うのは短く、吐くのは長く

9.声だし
(1) 「あ・あ・あ~」「い・い・い~」「う・う・う~」と声を出す
(2) 「パ・パ・パ」「タ・タ・タ」「カ・カ・カ」
  「ラ・ラ・ラ」「パ・タ・カ・ラ」(3回)

10.早口言葉

食前などに口腔体操を行う習慣を身に着け、嚥下性肺炎を予防しましょう!
アクティブデイしばた緑町/理学療法士 千田佑介
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