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健康コラム

リハビリ

廃用予防~誤嚥予防~

新井愛広苑 通所リハビリテーション
[掲載日]2018.1.10
「最近、食事中にむせるようになってきて困ります・・・」
そんな悩みを持った方が多いのではないでしょうか?

病気の後遺症、または加齢に伴い、お口やのどの筋肉が衰えて、飲み込みの力(嚥下機能)が弱くなります。
そうすると、食べ物や飲み物がのどを通過するスピードに“ごっくん”(嚥下反射)が追いつかなくなり、
誤って気管を通り肺に入ってしまいます。これが「誤嚥(ごえん)」です。

誤嚥を繰り返すと肺炎につながります。
食物が誤嚥により肺に入り、食物に含まれた細菌によって誤嚥性肺炎といった病気になってしまいます。

今回は、とろみを使った誤嚥予防をご紹介します。

水やお茶、味噌汁のようにサラサラした水分や、魚や肉、ちくわや豆などのパサパサした食物は
飲み込みにくいものです。
水分にとろみをつける、または食物にとろみをかけることで、口の中でまとまりやすくなり、
のどを通過するスピードをゆっくりにしますので、誤嚥を防ぐことができます。

  

最近では、薬局やスーパーに多くのとろみ調整食品が販売されています。
粉末状のとろみ剤、また、おかずとしてパックになっているものではメニューが様々あります。

ご家庭で身近に用意する方法としては、片栗粉やくず粉、小麦粉などで、だし汁をあんかけ状にしておかずにかけたり、
スープにとろみをつけたりして活用することができます。
また、とろみやつなぎになる食材として、納豆やおくらやモロヘイヤ、すりおろした長いもやれんこん、
ゆでてつぶした里芋などがあります。

【市販のとろみ剤】
 

※粉末のとろみ剤は、製品によってとろみの濃度が変わります。
とろみが強すぎるとかえってベタベタして、お口やのどにはりついてしまいます。
最初は濃度の低いとろみから試して、とろみのつけすぎには十分ご注意ください。
   
とろみを活用して、安全に、おいしく食事をしましょう!!
新井愛広苑 通所リハビリテーション/言語聴覚士 松下 聡子
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