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あごがはずれた!(顎関節脱臼)
新潟リハビリテーション病院
[掲載日]2013.10.02
あくびをしたり、大きな口をあけたときに、あごがはずれる方がおられます。[掲載日]2013.10.02
これは、顎関節脱臼と呼ばれ、口が閉じれなくなるので、お話もしにくくなり、食事をすることが
できなくなります。当然、痛みを伴います。
これは、通常、下顎骨の後上方部の突起(下顎頭)は、側頭骨のくぼみ(下顎窩)にはまりこんでいるのですが、
大きな口をあけすぎると、この下顎頭が、下顎窩の前方の骨の盛り上がり(関節結節)を乗り越えて
戻らなくなる状態のことをいいます。
高齢者や女性の方に見られることが多いです。
骨の形態や、関節周囲の靭帯や筋肉の変化が、脱臼を生じやすくさせるものと思います。
高齢者が多くおられる老人保健施設や特別養護老人ホームでは、100名中1名程度はおられうようです。
1度はずれると、何回か連続してはずれることがあります。反復性あるいは習慣性顎関節脱臼といいます。
治療としては、可及的に早く整復することが基本で、徒手的に元に戻す方法として、ヒポクラテス法が有名です。
歯科口腔外科や整形外科で整復することができます。
何もしなくても自然に戻る場合もあるのですが、長時間、はずれたままですと、徒手的に戻せなくなる場合もあります。
戻した後、一定期間、下顎の運動制限を行う場合があります。
頭部と下顎を固定できるベルト着脱式の固定装置を作製して使用すると、再脱臼を防ぐことができます。
新潟リハビリテーション病院/歯科医:今井信行