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健康コラム

歯と健康

インフルエンザと口腔ケア

新潟リハビリテーション病院
[掲載日]2013.02.06
12月から1、2月にかけて、インフルエンザの流行期に入りました。
学校では集団感染しやすいため、多くの児童が罹患し、学級閉鎖が増加します。
高齢者にとっても、非常に怖い感染症の一つと思われます。
この時期、病院の外来にはインフルエンザや風邪に罹患された方がたくさん来られますから、
入院患者さんにうつらないように、とても気を使います。

インフルエンザは、飛沫感染によって、うつるとされています。
咳やくしゃみ等によりインフルエンザウイルスを含んだ気道粘液物の小粒子が、周囲に飛散します。
この粒子を鼻や口から吸いこむと、咽頭にたどり着きます。
気道粘膜にたどり着くと、約20分で、咽頭粘膜の細胞の中に侵入し、増殖を繰り返し、
最初の1個のウイルスが、24時間後には、約100万個に増殖するそうです。

罹患者との接触が疑われる場合には、20分以内に咽頭を洗い流すこと。
すなわち、うがいが有効ということになります。
ぶくぶくうがいや、がらがらうがいができればいいのですが、できない場合には口腔ケアによる
口腔衛生管理も役立つと思われます。

口腔ケアにより、老健施設でのインフルエンザの罹患者が
減少したり、発熱回数が減少するという報告もありますので、
あながち、無駄ではないと思われます。

ウイルス本体を洗い流すだけでなく、ウイルスが付着しやすい環境に
ならないようにする効果もあるそうです。うがいのできない高齢者の方へは、
インフルエンザ予防に口腔ケアもお勧めと思います。


新潟リハビリテーション病院/歯科医:今井信行
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