入れ歯のお手入れと洗浄剤について

現在、多くの高齢者が入れ歯（義歯）を使用されています。
そこで、今回のテーマは入れ歯のお手入れに関してです。

夜、寝る前には、日中酷使した歯ぐき（歯肉）や粘膜を休ませるためにも、義歯をはずすようにお勧めしています。
その時、市販されている入れ歯洗浄剤を使用される方も多いと思います。コップに水を入れ、洗浄剤を１個入れておき、
そこに入れ歯を一晩つけておくと、洗浄と除菌効果で、きれいになるというものです。

この洗浄剤使用の際には、注意点があります。
一つは、義歯の汚れを落とすために、流水で義歯専用ブラシ（歯ブラシより少し大きめです）や、歯ブラシで洗うことが
先で、その後に入れ歯洗浄剤を使用するということ。

第二は、歯磨剤をつけて入れ歯を磨かないこと。
これは細かな傷が入れ歯表面に生じ、その傷に汚れや雑菌が付着しやすくなるためです。

第三は、歯科医院にて入れ歯の調整中で、やわらかい材質を使用して入れ歯の裏打ちを
している場合、市販の洗浄剤を使用すると、その表面の材質が急速に劣化して、粗くなったり、
でこぼこしてきたりします。

このような場合には、市販の入れ歯洗浄剤を使用しない方が良いでしょう。
市販されてはいませんが、このような場合でも使用できる特殊な入れ歯洗浄剤もあります。
ご不明でしたら、かかりつけの歯科医院でお尋ねください。