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リハビリ

これもリハビリ!「作業療法」

関川愛広苑 通所リハビリテーション
[掲載日]2014.02.12
関川愛広苑のデイケアを利用しているSさんは、脳梗塞の後遺症で左の手足に
障がいがあります。
デイケアでは、手芸を日課とし、右手だけを使っての作業活動に取り組んでいます。
いつもはネット手芸に取り組んでいるのですが、冬期間になると編み物を始めます。



これは編み物キット『アンデミルミル』を利用したもので、通常は両手を使って
型を回しながら突起に糸を引っ掛けて編んでいくものです。
片手で編む場合は、型の下に箱を取り付けることで重みがつき、糸をかける際、
型が浮き上がらずに済みます。ちょっとの工夫で、片手での作業が可能となります。



Sさんは、この冬すでに4つめの作品に取り掛かっていますが、完成した作品を紹介します。
これは、自分用のマフラーです。
優しげなピンクの糸を使用し、赤いボンボンをつけてみました。
Sさんの雰囲気によく似合うマフラーが出来上がり、周囲からの評判は上々です。



次は黄色いマフラーと帽子です。
これは、関川愛広苑の女性職員からの注文。黄色が大好きな彼女からの希望とあって、
1メートル以上の長さのマフラーをあっという間に仕上げてしまいました。
彼女の雰囲気に合わせて、大きなボンボンを取り付けたところ、本人は大喜び。
しかしながら、周囲からもSさんからも、「こんな派手なのホントに使うの?」と
彼女の趣味を疑う声(笑)があがっています。



作業療法は、『手の動きを改善するためのリハビリ』として行われるだけのものと考えられがちです。
しかし、残っている機能を生かして様々な作業活動に取り組むことは、新たな趣味を見出したり、
作業を通して人と触れあったり、それが生き甲斐へとつながったりと、障がいと付き合いながらの生活を
より豊かにしてくれます。
そう、作業療法は豊かな生活づくりのお手伝いをするものなのです。

自分が作ったものを喜んでくれる人がいるって、ささやかですが『豊か』ですよね。

関川愛広苑 通所リハビリテーション/作業療法士 主任:工藤柳子
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