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健康コラム

歯と健康

口内炎について

新潟リハビリテーション病院
[掲載日]2013.05.01
季節の変わり目は、気温の変動が大きく、どうしても体調管理がむずかしくなります。
風邪をひいたわけではないけれど、少し体調が思わしくないようなときに、口腔内に生じる疾患として、
口内炎があります。健常者でもなりやすい時期ですので、高齢障がい者では、より罹患しやすい時期と言えます。

代表的なものとしては、唇や頬粘膜・口蓋粘膜に小さな粒状の発疹が密集して複数生じるものがあります。
直径5mm以下の小さな水泡ができて、破れてしまうこともあります。
これは、ヘルペスウィルスによるものが多いようですが、他にも、水痘・帯状疱疹ウィルス、
コクサッキーウィルスなどの感染によっても、生じる場合があります。

もう一つ代表的なものとして、アフタ性口内炎があります。
頬粘膜、舌、口腔底に、直径5mm~10mm位の円型の浅い潰瘍と、その周囲の粘膜が
赤くなるのが特徴です。食事中に食品が接触したり、辛い食品や、しょっぱい(塩辛い)味などの
食品がアフタにふれると、強い痛みを感じます。
口腔粘膜に、孤発で生じる場合と、複数個所に多発する場合があります。
ウィルス感染による場合と、粘膜を誤咬した結果、生じる場合があります。

多くの場合が、10日前後で治癒しますが、高齢者の場合、2週間以上かかる場合もしばしば
みられます。通常、ステロイド軟膏の塗布で、改善することが多いのですが、多発したり、
何度も繰り返すような場合には、内服薬による治療も必要になる場合があります。

口内炎が生じている場合には、口腔ケアもしにくくなりますので、自然治癒を期待するのではなく、
病悩期間を短縮させるために治療が必要と思います。

新潟リハビリテーション病院/歯科医:今井信行
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