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リハビリ

靴について

デイサービスセンター東中野山
[掲載日]2019.02.06
2019年を迎え、寒い日が続きますが如何お過ごしでしょうか。
今回は、靴について考えてみたいと思います。

さてみなさんは、自分の靴を気にかけながら使用されていますか。
特に気にかけてないという答えが多い印象ではありますが、このコラムを読んで気にかける様になって頂くと幸いです。

靴と言ってもスニーカーや革靴等種類も豊富にあります。
また、使用用途も個人差がありますので、1つの意見として解釈して下さい。

靴の見るポイントが多いので、今回は靴裏の部分に着目したいと思います。
下記に2パターンの右靴裏の写真を載せます。


明らかな違いを感じられたかと思いますが、ちなみに右側が新品の物で、左側が使用数年程度のものです。

左の靴は見えにくいですが、踵とつま先の外側(左側)が減って溝が無くなっていますね。
つまり、この靴を使用されている方は外側に力をかけて歩く形であると考えられます。

では、どの形で減ることが良いのか説明したいと思います。
その前に、皆さん正しい歩き方をご存知ですか。
「踵から接地して親指側のつま先で蹴り出す」のが正しい歩き方です。

なので、靴裏の正しい減り方を下記の図(写真は右足裏です)に示しましたが、
つま先の内側と踵の外側が減る形が正しい減り方です。



さて、皆さんの靴はどのように減っていたでしょうか。
上記のように正常な減り方でしたか。それとも、別な減り方でしたか。
今度は、幾つか別な減り方について取り上げてみます。(写真は右足裏です)



5つの減り方を挙げましたが、この中に該当する減り方ありましたか。
1つずつ減り方の説明をします。

①はつま先だけが減る形です。
この形は高いヒールを履いている方に多いです。歩く姿勢で膝が曲がり、猫背気味になります。
その為、高齢の方で膝が伸びない方でも同様な減り方が見られます。

②は足の指の付け根あたりが減る形です。
この形は足を引きずるように歩く方に多いです。

③は踵だけが減る形です。
この形は前方へ体重移動をし、蹴り出しがしっかり出来ずに足を前に振り出すような歩き方となります。
靴のサイズが合っていない場合に多くみられます。

④は外側だけが減る形です。
この形は、重心の移動が外側に偏っているためです。
この歩き方は、膝や骨盤等に負担がかかりやすい歩き方ですので、中高年以降に多い膝関節症の原因となります。

⑤は内側だけが減る形です。
"④"の逆で内側に偏っていることで起きます。
この歩き方は、足裏や足首、膝等の関節に負担がかかりやすく、膝関節症の原因となります。

上記5つの説明を行いましたが、すべて正しい形とは言えません。
恐らくですが、5つのパターンのどれかに該当したという方がほとんどであると思います。
これを機に自分の大切な体の為に、修正できるようにしていきましょう。

最後に、靴裏が減り続けたままで使用する方が多いですよね。
一例ですが、家に例えると、靴は土台で体が家にあたります。
靴裏が減ったままですと、土台が傾いた状況ですので、当然家は傾きますよね。
同様の事が体にも起きているのです。

こうなると、身体の歪みが生じて、姿勢が悪くなることや関節の変形、痛み等が起きてしまいます。
姿勢を気にする場合に、背筋を伸ばしてって意識も大事ですが、土台の部分の靴も気にするようにしましょう。
デイサービスセンター東中野山 / 理学療法士 土手下 宏
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