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健康コラム

リハビリ

誤嚥予防シリーズ①~誤嚥を防ごう!~

新井愛広苑 通所リハビリテーション
[掲載日]2013.04.03
高齢になると、飲み込みの力が弱くなり、むせやすくなったり、食べ物がのどを通りにくくなったり
します。それは、口やのどの力が弱くなるためなのです。

本来は食道を通って胃の中に入らなければならない食べ物が、誤って気管内に入ることを、
『誤嚥(ごえん)』と言います。飲み込みの力が弱くなると誤嚥しやすくなり、誤嚥を繰り返すと
肺炎を引き起こしてしまいます。

今回は、誤嚥を防ぐ方法をご紹介します。


1.食べる姿勢を整えましょう。
食事の際は、前かがみの姿勢をとりましょう。ベッド上で食事をする人や、食事に
介助を要とする場合、ベッドや椅子にもたれかかった上向きの状態で食事をする
ことがあります。

しかし、上向きでは飲み込みにくく、食べ物がのどを滑り落ちて誤嚥する危険性が
あります。椅子でもベッド上でも、あごを軽く引いて食事することが大切です。

2.食べやすいものを食べましょう。また、食べやすく調理しましょう。
<避けたほうがよい食べ物>
 飲み込みの力が弱くなったと感じたら、なるべく避けたほうがよい食べ物です。
  ◍ パサつくもの : 焼き魚、パン、ゆで卵、ふかしいも、油揚げ、生野菜(キャベツやきゅうりなど)
  ◍ うまくかめないもの : かまぼこ、こんにゃく、いか、かたい肉、おせんべい
  ◍ 繊維を含んだもの : アスパラ、わかめ、ふき、ごぼう

<飲み込みやすい食べ物>
  ◍ 茶碗蒸し、豆腐料理、野菜の煮物、あんかけ料理

<食べやすい調理の工夫>
  ◍ ご飯はやわらかく炊く、または、おかゆにします。
   おかゆにする時は、水っぽくならないようにします。
  ◍ やわらかくなるまで加熱します。スプーンで押しつぶせる程度が望ましいです。
   大根や人参などの根菜類は、レンジで加熱したり下ゆでしたりすると
   やわらかくなります。
  ◍ 一口大に切ります。
  ◍ 焼き物や揚げ物には、あんをかけると食べやすくなります。
  ◍ とろみを使いましょう。お茶やみそ汁など、特に水分はむせやすいので、
   とろみの粉を入れて、すばやくよく混ぜます。
   とろみの粉は、入れすぎるとだまになって、のどにつかえてしまいますので、
   少しずつ入れて、とろーんとたれる程度がちょうどよいです。

日頃から、工夫したり気をつけたりすることで、誤嚥を防ぐことができます。
美味しく食事をして、健康を維持しましょう。

次回は、口やのどの力をつける体操をご紹介します。
新井愛広苑 通所リハビリテーション/言語聴覚士:大塚聡子
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