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健康コラム

家庭の医学

人間は生まれながらに「重力病」に罹患している

新潟リハビリテーション病院
[掲載日]2012.10.03
哺乳類は、人間を含めて四足構造になっている。垂直歩行は構造上無理がある。

その典型例が「上行結腸」だ。便が下から上に輸送される。四足ならすべて水平方向の移動だ。
人間が便秘するのは当たり前かもしれない。
重要な臓器である心臓が最も前面にあるのもおかしい。正面からくる衝撃・敵に弱点をさらしているようなものだ。
膝の構造も全体重を一つの軟骨で支える形になっている。四足ならば四本の足に体重を分散できるだけではなく、
大腿の屈曲が衝撃をやわらげてくれる。

人は生まれながらにして重力と戦う。
内臓下垂・足のむくみ・血液の輸送上かなりの血圧が必要となる・首への過大な負荷・内臓を前面にさらける構造。
正面からの衝撃を内臓で受け止めなければならない。

人が直立歩行の代償に失ったものも大きい。
ならばどうしたらよいか・・・
休憩するときは積極的にゴロゴロしよう。横になろう。
畳の生活はとても良い。ゴロゴロする環境が整っている。
過度の西洋化は休憩時も半立位である坐位を取る。人はゴロゴロして初めて本来の休憩となる。
であるから人は本当の休憩(睡眠時)は完璧に横になるのだ・・・

私も、少し眠くなった。横になってテレビでも見よう。

新潟リハビリテーション病院/内科医:伊東浩志
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